カテゴリー
牧会コラム

#143 正しい奉仕の姿勢をお持ちですか?

新約時代の家の教会においては、家の主人が食事の給仕等を仕切っていました。招かれた客は主人が出す料理をいただき、楽しい会話で交わりの花を咲かせていたことでしょう。家の教会における奉仕は単純でした。

 しかし、教会が組織化し、「誰の家でもない会堂」での礼拝と集いでは、奉仕の主体があやふやになりがちです。本当に小さな群れであれば、牧師や牧師夫人が主に奉仕を担うことになるかと思いますが、ずっとそのままであることは健全とは言えません。かつて使徒たちが御言葉に専念するために執事たちを立てたように、奉仕の主体は教職から信徒へとシフトしていくべきなのです。私たちの教会も徐々にその方向に進んでいくことを望んでいます。

 そのためには、正しい奉仕の姿勢を理解した上で、教会の奉仕を担って行きたいところです。正しい奉仕の姿勢①は、「主人としての意識を持つ」ことです。つまり、教会家族は「客」ではないということを意識する必要があります。自分の家に人を招いて、何もしない主人はいません。主人は招かれた客が不便をしていないか、常にアンテナを張って、進んで行動します。②「独占しない」ことも大事です。①とは真逆な考え方です。ある奉仕を「所有」してしまうと、その領域に誰かが踏み込むと不快な気持ちになります。奉仕は「独占」すべき領域ではなく「共有」して取り組むべきです。③「人にではなく主に仕える」奉仕をします。神様に栄光が現されるためにはスポットライトが自分に当たらないよう注意します。

 ①と②の間でいかにバランスを取るかがチャレンジです。そしてその心底には③があり、仕える喜びを存分に味わう奉仕をして行きましょう!