カテゴリー
牧会コラム

#174 3年ぶりにゴスペルボックスが来会しました

いのちのことば社の文書伝道の働きとして、キリスト書店のない地域を中心に「ゴスペルボックス」を送り出して書籍とクリスチャングッズの販売を行っていますが、そのゴスペルボックスが私たちの教会にやってきました。前回は、開拓翌年の2020年3月21日。ちょうど3年ぶりの来会でした。1番の違いは、車が変わったことです。それ以外は大きな変わりなく、良書を携えて訪問くださったことは嬉しい限りです。日本における文書伝道は大変重要な伝道戦略となっていますが、どうしてでしょうか?

 一つ目の理由は、日本は随分昔から高い識字率を持っていたからです。江戸時代後期には全国民の60%以上が読み書きができたと伝えられています。現在のアフリカで識字率が最も低い国「チャド」では22%、最も高い「ガボン」でも84%に止まっているのを比べても日本の識字率がいかに高かったかがわかります。多くの人々がすでに文を読むことができていたので、文書を通して福音を伝えることは非常に有効な伝道手段だったのです。逆に識字率の低い国々においては「字のない本」と呼ばれる、金色、黒、白などの色のある本を持って福音を提示することがあります。その国々に適した伝道方法があるということですね。二つ目に考えられるのは、識字率とつながるところですが、読み書きができることによって思考能力が高かったからです。下手な説明より、論理的な文書で伝え、ゆっくり吟味する時間を設けることで福音が届けられたのではないでしょうか。

 現在のデジタルネイティブの世代はなかなか本を読まないという課題もありますが、神さまは聖書という本を通して私たちにみ声を届けてくださっているので、文書伝道は依然として重要な働きだと言えます。