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牧会コラム

#125 四福音書通読(時間順)の有益

イースター主日までに四福音書を時間順に並び替えて通読をしています。全体の3分の1のところまで来ていますが、いかがでしょうか。ここで、四福音書を時間順に通読することにはどのような有益があるか、確認してみましょう。

 ①四福音書を同時に読み進めることで、イエスさまの働きがより立体的に見えてきます。四福音書は多くの並行箇所があり、同じ出来事がそれぞれの著者の視点で描かれています。同じ出来事でも、人の見る目で随分と見方が違ってきます。4人の視点で見ていくことで、2000年前の出来事がよりリアルに感じられるようになります。 ②時間順で追うことで起きた出来事を論理的に理解することができます。出来事を順序立てて見ることによって前後関係や因果関係がより明確になります。さらには、四福音書はそれぞれが補うように記されているので、イエスさまの生涯に起きた出来事をくまなく追うことができます。 ③イエスさまの生涯の出来事が歴史的な事実であることを確認することができます。四人の著者によって書かれた書物であるにも関わらず、それぞれの出来事やイエスさまの言動に一貫性があることが分かります。時間順に追って詳しく調べても矛盾がありません。実際に起きたことでない限り、これほど具体的に、かつ明瞭に記されることはないでしょう。イエス・キリストという人物、また彼を通してなされたことが事実であることを証言しています。

 最後に確認したいことは、時間順には多少前後する出来事があるということ。ともに読んでいる通読表は一つの「案」であることを頭の隅に入れておいてくださればと思います。最後まで諦めずに読み進めましょう!

 そのような戦場から逃れ、近隣諸国に避難したウクライナ人の数は数百万人と増加の一途を辿っています。そしてそれらの避難民の支援が急務となっています。幸いにも、世界各国から多くの支援が寄せられていますが、まだまだ十分ではありません。そこで、私たちの教会からも精一杯の支援ができればと願っていました。ただ、多くの団体が支援を謳っていますが、どの団体を通せばいいのか判断が難しく、躊躇していました。

 そのようなことを悩んでいた矢先に、宣教師と教会が主体で緊急支援プロジェクトを行なっている団体を原田和典先生よりご紹介いただきました。原田先生は、電話で代表の先生ともお話をして、架空の団体ではないこと、また、どのような経緯で支援を行うようになったのかを確認いただきました。趣旨は明確で、隣接国であるルーマニアに避難したウクライナからの避難民に食料や衣料品などを届けるということです。支援の主体は現地で宣教・支援の活動を行なっている「カイロス」という宣教団体であるとのことです。

 私たちにできる小さな捧げ物と祈りによって、家と故郷を失い、避難生活を強いられている多くのウクライナの人々の心のうちに、イエス・キリストの愛を分かち合い、届けましょう。三重の小さな町にいながら、偉大な宣教の働きの一助として主に用いられることを喜びながら!!