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牧会コラム

#78 愛知の教会内クラスターについて

新型コロナウイルスの第3波が収まりを見せましたが、すでに第4波と思われる急激な感染の拡大が日本各地で見られています。そのような流れにあって、際立って報道されたのが先週の愛知県大村知事による豊田市内の教会クラスターのニュースでした。大村知事は13日夜の会見で、クラスターが発生した同教会では「感染防止対策をやっていなかったのでは」と憶測による発言をし、「極めて遺憾」と語りました。さらには、「教会使用禁止」を言及するなど、かなり踏み入った発言をしています。

 この会見の内容を見ていると、今の日本の社会がコロナ感染にどれほど敏感になっているかが伺えます。ただ、過剰なまでの対応はいじめや村八分につながりかねません。実際にコロナ関連の自殺者が増えているというニュースを目にします。教会クラスターというニュースに対して、私たちはどのような対応を取るべきでしょうか。

 ①クラスターが発生した教会の特定に努めるべきではありません。SNSでは豊田市内の教会名をリストアップしたものも出回っています。どの教会でクラスターが起きたのかを知ることは私たちにとっては好奇心を満たす以外に何の益もありません。しかし、その行為は神の兄姉を深く傷つけてしまう可能性があるので控えるべきです。②私たちの教会での感染防止対策を見直す必要があります。これまで行ってきた手指消毒、マスク着用、換気、座る椅子の距離を取るなどの対策に加え、食事の交わりや賛美を歌うことなどにおいては工夫すれば感染リスクはさらに下げられるはずです。③感染リスクを完全に無くすことはできません。それでも私たちは集まって主を礼拝することを何よりも優先していることの意義について考える必要があります。主を礼拝することは、クリスチャンの生涯に渡っての献身であるからです。主の守りと知恵をさらに祈り求めましょう。