一人の女性が一生の間に産む子供の数を数値化したものを出生率(合計特殊出生率)と呼びますが、2021年は1.30を記録、近年さらに減少傾向にあります。ちなみにお隣の韓国は0.81と日本より深刻ですね。人口の男女比はほぼ1対1なので、単純計算では1人の女性が2人の子どもを産まなければ人口を維持できません。日本の人口減少の直接的な原因は出生率の低さであると言えます。ある機関の意識調査によると、20〜40代の独身女性のうち結婚を希望する割合は53%でしたが、子どもはいらないと回答した割合は38%にもなるとのことでした。出生率の低さの背景には「結婚はしたいけど、子どもはいらない」と思っている女性たちがいます。子どもを産みたくないと思う背景には、①自分のキャリアーを犠牲にしたくない、②夫と二人で人生を楽しみたい、③子育てに自信がない、④経済的に余裕がない、などが挙げられます。どれも現代の女性像に当てはまるもののように思えます。
子どもを産むことについて、聖書は何と教えているでしょうか。神さまは創1:28で「生めよ、増えよ、地を満ちよ」と命じました。旧約聖書では特に、女性が子どもを授かることは神様の特別な祝福として捉えます。ただ、出産ができないこと=呪い、と考えるのは間違いです。子が与えられたなら、感謝を覚えつつ、無償の愛を注いで大事に育ててほしいですね。「一人の子どもを育てるに村全体が必要だ」とするアフリカの格言のように、宝物である子どもたちを、教会共同体全体がしっかり支えることで「共同育児」に励んでいきたいと願います。それによって若い夫婦が安心して出産/子育てをしていく勇気を出すことができるように!