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牧会コラム

#263 祝福された場所はどこにありますか?

旧約聖書全体を見ると「場所」がもたらす祝福があることがわかります。神様はイスラエルの民のために「カナンの地」を祝福の場所として備えてくださいました。「乳と蜜が流れる地」として紹介されています。ダビデの時代、契約の箱を運ぶ際に不手際があり、オベデ・エドムという人の家に3ヶ月間預けられたが、その期間、彼の全ての家が祝福されたと記されています。どんな祝福だったか気になりますが、具体的な内容の記載がないにしても、家畜から子どもに至るまでの広範囲にわたって祝福されたのだろうと想像できます。契約の箱が留まったその場所が祝福されたのです。

 新約聖書では多少捉え方が変わってきます。特定の場所であるよりも、「人々」の上に注がれる祝福について強調されています。イエス・キリストの福音を信じ聞き従う人々の上に降り注がれる祝福について教えられています。

 祝福の内容については、財政的な豊かさや心の平安など多岐に渡りますが、最も大きな祝福は永遠のいのちを得ることができる祝福です。つまり、イエス・キリストを信じることによって与えられる最も大きな祝福は永遠のいのちを得たことであり、それ以外の祝福は「おまけ」みたいなものです。そして、その祝福をもたらされるお方は全知全能なる神様であると教えられています。

 総合的に見ると、祝福された場所とは、神様の御名が賛美・礼拝され、神様の御臨在が現れる場所で、イエス・キリストの福音が宣べ伝えられ、魂の救いが起こされ、主を信じる人々が共に集まって主の恵みを分かち合う場所であると言えます。そのような場所を私たちは「教会」と呼びます。開拓当初から用いている現在の会堂はそのような「祝福された場所」として尊く用いられてきたことに主に感謝を捧げましょう。そのような祝福された「次なる場所」として主が備えられているところはどこか、祈りつつ探し求めていきましょう。何よりも、主の祝福は私たちとともにいることに喜び賛美を捧げましょう!